ゆあママさん 003 | 第3回ぐるっとママ懸賞作文RSS元

「私の出産」~母から子へ伝えたい言葉~

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2024.09.20

ゆあママさん 003

母親らしくない母
どんな時もどんな事があっても大丈夫。あなたは強いんだから。


あなたが産まれた日の事を今でも鮮明に覚えてる。
16時間の陣痛を乗り越えて、あなたは産まれた。数日前から何度もチャレンジして出てこようとしてた事は母である私だけが分かってたよ。
先生と看護師が3人お腹の上で押さえつけ、吸引されながらの大変なお産。4232gのビッグベビーだったから出てこれなかったんだよね。
産まれてすぐに産声を聞く事が出来ず、私の頭は真っ白になり不安でたまらなかった。口にチューブの様な物を入れられて吸引され、なんとか呼吸が出来たため私の共に連れてきてもらえた。
初めて見た時、もう1ヶ月たってるよね?と思えるほどの貫禄。さっきまでの心配が一気に吹き飛んだよ。
次の日の朝、保育器に入ってるあなたをパパと見に行った。周りにはたくさんの赤ちゃんがいたけど、一目であなたを見つけられたよ。大きさが違いすぎるから思わず、クスッと笑っちゃった。これからの未来が楽しみだなって思ってた時に口から大量の吐血。口の中に羊水が残ってたのかな?って、その時は特に不安もなく自室へ戻った。
数時間後に部屋に一本の電話がなった。先生からだった。「お母さん落ち着いて聞いてください。昨日から吐血をしているため、今から赤ちゃんを搬送します。大丈夫だから...心配しないでほしい」
一瞬で頭が真っ白になり、衝撃で涙もでなかった。すぐに部屋にあなたが来て、そのまま1度だけ抱っこさせてもらえた。初めての抱っこで次会えるのがいつかも分からなかったけど、あなたの目を見てたら「大丈夫!行ってくるね!」と言っている様な感じがした。私も「きっと大丈夫!」と強く感じていたよ。
24時間もたっていないのに、あなたが近くにいない。胸も張って痛いし、泣きながら搾乳の仕方を教えてもらった。周りのママ達は我が子におっぱいをあげているのに、私だけ婦長さんが搾乳してくれてた。同じ空間で私だけ虚しい気持ちと不安でたまらなかった。あなたも同じ気持ちかな?だったら、何でも耐えられると思いながら退院まで過ごした。
退院してからは、あなたの病院に急いで向かった。NICUでは小さな子が多い中、保育器からハミでそうなサイズのあなたをすぐに見つけたの。心配してた気持ちが一気に吹き飛んだよ。看護師さんから「こんなに大きい子が来る事って年に数回しかないんです。いつも沐浴も気持ちよさそうにされてますよ。」と仰られ、更に安心した。
病名は新生児メレナ。あと、ポンペ病の疑いがあるとの事。ポンペ病は乳児期に発症すると死亡するケースが高いと教えていただき、気が気じゃなかった。
退院するまでの間は搾乳して病院に届ける事を繰り返した。私ができる唯一の事だったから、出来るだけたくさん搾乳した。
退院できたのは20日後の9月29日。すでに表情豊かな元気な子。本当に私が産んだんだよね。なんだか不思議な感覚になった。誰にも言ってないけど、離れてる間に親という感覚があまりなくなっていた。私の相棒...友達...親友...っていう感覚が1番近いのかもしれない。
ポンペ病の通院は6歳になるまで続いたが、発症していないため一旦通院は終了となった。
まだまだ油断は出来ないけど、ここまでよく頑張ったね。
毎日、愛おしくてたまらない。
産まれてきてくれてありがとう。

 

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