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「私の出産」~母から子へ伝えたい言葉~

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Ayayaさん 093

息子たちに伝えたいこと
息子たちへ。これだけは守ってほしい。ママより先に絶対に旅立たないで。
 

 
2020年5月7日が予定日だったんだね。
3年半記憶を封印していて今ようやく、無意識に無いものにしていた記憶とその時の気持ちに向き合える勇気が出てきた気がする…。

予定日より2ヶ月以上前に生まれたあなた。その12時間後には亡くなってしまったあなた。
どうして自分にこんな事が起こったのかいまだに分からないし納得もいかない。
でも病院の先生に言われた事は「仕方のない事だったんだ。」その後の検査などで18トリソミーという染色体の疾患であった事が分かりました。
だからこの子がお腹に宿った時からもうこういう運命だったんだと。
何度も説明を聞いて頭では理解しているつもりだけど心が追いつかない…。
正直、向き合うと決めた今もその時の記憶を引っ張り出そうと頭の引き出しを開けようとするとなかなか出てこなくて、私の中の何かが無意識に拒んでいるんだろうというのが分かる…。

4人目の妊娠だったという事もあってまさか自分がこんな経験をするとは夢にも思わなかった。
だから余計に受け入れられず結果、私は自分をシャットアウトしたんだと思います。
自分には今を生きている小さな息子たちが3人もいるのにその子たちの事を1番に考えてあげる事ができなかった。かと言って亡くなったこの事を考える自分も排除していました。
その時の私はこの状況を周りに何と説明しようか、ということばかり考えていました。
できれば永遠に隠し通したい。でもそんな事できない。ならば私が消えたしまいたい…と。
小さな3人のわが子たちがいるというのにずっとその考えから抜け出す事ができませんでした。
今までは自分で死を選ぶ人達の事をニュースで見たり聞いたりすると全く理解できませんでしたが、今は、私はその選択をしませんでしたが、人はこんな風に死を選んでいくんだなとその人達の気持ちが分かってしまうようになりました。

3年半経ってようやく色々な事が楽しめるようになりました。というより、ようやく外に意識が向くようになったのだと思います。
でも誰かの出産時の話を聞いたり、少しでも子供に関する不幸な話やニュース、ドラマでさえも見たり聞いたりするとすごく悲しくなります。
何に対する悲しさなのか…深く追求する事も実はまだ避けているんだと思います。
もう泣くのも嫌だし、その時の事を思い出すのもまだ嫌なんだと思います。

でとひとつだけ分かる事は、誰にでもこういう事は起こり得るんだということ。自分だけは例外、ではないという事。
今生きているけれど明日にはどうなるか分からない。
だから私はいつそういう時が来ても後悔しないように今を精一杯生きる事にした。
それは自分に対してもそうだし、子供たちに対してもそう。
明日自分がいなくなるかもしれない。
明日子供たちがいなくなるかもしれない。
とっても怖い事で、できればそんな風になってほしくない。でも私は常にその考えを頭に置いて日々過ごすようにしています。だって絶対に自分にはそんな事起こらない、と思っていた事が本当に起きたから…。

3人の息子たち。君たちにもそう思って生きていってほしい。毎日を、「今」を大切に過ごしていってほしい。

そして、最後にもうひとつ。

息子たちへ。
これだけは守ってほしい。

ママより先に絶対に旅立たないで。

もうあの時の悲しみは味わいたくないよ…。
これだけは守ってくれなきゃ許さないんだから。

 

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