暑さを乗り切る栄養学③ | 薬学博士 竹内久米司さんからのアドバイス

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薬学博士 竹内久米司さんからのアドバイス

2019.08.01

暑さを乗り切る栄養学③


 
科学的栄養学 No.65

暑さを乗り切る栄養学③



◇夏に不足しやすい栄養素(2)

食生活のかたよりや発汗によって不足しやすいのがミネラルです。
貧血ぎみの女性は鉄不足に注意がひつようです。

ビタミン類と同じように、からだの調整役として重要なのがミネラル類です。
とくに汗をたくさんかく夏は、汗とともにカリウムや鉄などのミネラルが排出され、体内のミネラルバランスがくずれて、夏バテをはじめとした体調不良を招く恐れがあります。

 スポーツや仕事などで日ごろから汗をたくさんかく人は、とくに注意が必要です。
ふだん、貧血ぎみの人は、夏は汗で鉄が失われる分、意識して鉄をとるようにしましょう。

 また、血圧が高めの人がとりたいのが、塩分を排出する働きのあるカリウム。

新鮮な野菜・果物に多く含まれるので、これらをしっかりとりましょう。

鉄が多く含まれる食品(100g当たり)
●豚レバー…13.0mg
●あさり…3.8mg
●小松菜(ゆで)…2.1mg
●かつお…1.9mg
●豆乳…1.2mg
●ほうれん草(ゆで)…0.9mg


「日本食品標準成分表2015年版(七訂)」より

夏は胃腸にも疲れがたまりやすいので腸をととのえる食物繊維と乳酸菌も重要です。

夏は、かたよった食生活や室内外の寒暖差による自律神経の乱れで、腸にも負担がかかります。

腸の調子をととのえる栄養素として代表的なのが、野菜などに含まれる食物繊維と、ヨーグルトなどの発酵食品に含まれる乳酸菌です。

食物繊維は、腸内細菌のエサとなり、腸内環境をととのえて免疫力を保つのに役立ちます。

乳酸菌は、腸の運動を促すことによって、おなかの調子をととのえます。

 夏は腸を元気にするこれらの栄養素を積極的にとるようにしましょう。
 

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