外出自粛が続くいま、親と子共を守るあり方 | 薬学博士 竹内久米司さんからのアドバイス

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薬学博士 竹内久米司さんからのアドバイス

2020.04.23

外出自粛が続くいま、親と子共を守るあり方


 

科学的栄養学No.102

◇外出自粛が続くいま、親と子共を守るあり方

 

緊急事態宣言の発令以降、学校の臨時休校期間の延長やテレワークで自宅待機となった親たちが、一日中自宅で共に過ごすことが強いられています。

 

ストレスが高まり家庭内暴力や痛ましい児童虐待の増加や、ついにはコロナ離婚にまで発展するなど社会問題となってきています。

 

この時期、親と子どもの心身を守るために、家庭でできる工夫について考えていきましょう。

 

なんといっても基本は、「睡眠」「運動」「食事」の三つの生活習慣を整えることにつきます。

 

理想的な睡眠時間は世代によって異なりますが、幼児で11〜12時間、10歳で10時間、15歳で9時間、大人で6〜7時間といわれています。
 

しかし、子どもたちは夜遅くまでゲームに熱中したり大人と一緒になってテレビを遅くまで観ているなど、この時間が確保されていない現状にあるようです。
 

そうした意味からもこの休校期間はまず大人から睡眠の在り方について見直す良い機会としていきましょう。子どもは親の在り方をみています。

 

次に「運動」については、緊急事態宣言以降も健康維持のため、人との距離をとりながらの散歩や、ジョギングは問題ないとされています。

 

家庭の事情やお住いの環境でむずかし場合もあるかもしれませんが、リズミカルにからだを動かし、家族とのコミュニケーションをとれる方法を工夫してみるのも楽しことです。

 

私ごとになりますが、講演や講座活動が中止になり時間の余裕ができたこの時期は、パートナーや、時には孫とも一緒に自宅近くの玉川上水「哲学の道」などの緑いっぱいの中を歩くことを日課にしています。これまでにない良い関係が生まれているように思います。

 

そして「食事」ですが、休校によって子供たちの給食がなくなったことで栄養のバランスが崩れることが心配されています。
 

また、そのことを気遣うことで親の心身の負担大きくなってきています。

 

こうした心身の疲れがストレスを増大させ小さなトラブルを誘発させ大きな争いにつながっていく場合も考えられます。
 

栄養バランスは毎日でなくても、2〜3日間の余裕をもって栄養バランスの帳尻を合わせていくようにしましょう。

 

我が家でも、孫たちと一緒に料理を作ったりしながら栄養バランスを工夫しています。

 

できれば、一緒にという工夫が大事になると思います。

 

また心のケアーとして幼児や小学生を不安がらせるような、親が大声を出して怒鳴ったり、叱ったり、乱暴な音をなるべく立てないよう心がけましょう。

 

また、子どもから新型コロナウィルスについて質問されたら、出来るだけ簡潔に、過度に怖がらせるような話は控えましょう。

 

子どもたちも不安な状況下にあります。

 

親の言動が子供たちのこころに安堵も動揺や不安も与えていくことを意識しながら、どこまでも子供たちに寄り添う姿勢と言動、そして「あなたたちを必ず守る」というメッセージを、明るい表情で、言葉で、振る舞いで伝えていきましょう。

 

そのために親が疲弊しないよう、短時間でもいいので一人になれる時間をもってみましょう。

 

すこしでも息抜きができる時間を確保することが大切になります。

 

また、苦しくなったら一人で頑張らないようにしましょう。
 

親だけが頑張ると必ず限界を超えてしまいます。

 

パートナーや友人、地域の人たちや行政のサポートも得られるよう、電話なり、メールなり誰かとつながっているという状況をつくりましょう。

 

また、こうした苦しい状況であればこそ子育ての勉強と経験ができる、子育ての技術を磨く絶好のチャンスととらえていくことで、日々の行動選択が変わってきます

 

安定した頼もしい大人が近くにいることで子供たちも安心し、この時期を乗りこえていける力になります。

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